「どんな花詠も嫌いになんてならないから。安心して、全部俺に委ねろ」
私をまるごと受け入れて包み込んでくれる言葉で、霧が晴れるみたいに不安が消されていく。彼を信じて指を絡め、身を預けた。
無防備な胸に、いたずらな指が、熱い舌が這う。誰にも見せていない場所をすべて暴かれて敏感な部分に触れられるたび、抑えられない声が漏れる。
「あっ、ん、ん……っ」
「可愛い、花詠」
何度もそんな風に甘やかしてくれるから、初めての行為でも気持ちよさしか感じなかった。
電流が流れたみたいに身体がずっとびりびりしていても、その感覚すらも嫌じゃない。部屋に響く水音が、自分がどれだけ感じているかを表している。
ひとつになる瞬間はやっぱり痛かったけれど、それ以上に幸せだから耐えられた。
「んんっ……!」
「今、全部入ってるよ。俺のが、お前の中に」
吐息交じりの声で囁かれて目を開けると、私の頭を撫でて色気が溢れる笑みを浮かべるエツが映る。ああ、やっと繋がれたのだと、胸がいっぱいになった。