しれっと率直な発言をする彼に、父は煙たそうな顔をして対抗しようとする。
「祥、お前は……!」
「子供たちは正しいぞ。なにが問題かはっきりわかっているじゃないか」
父の言葉を遮って、エツのお父様が私たちの援護をしてくれた。父は苦虫を噛み潰したような顔でぐっと押し黙り、私は祥と少しほっとしながら目を見合わせた。
話が途切れたところで、エツが再び口を開く。
「石動グループは、ウェブを活用して集客するマーケティングに長けています。コンサルティングを行って売上改善に成功した事例も多くある。一度頼ってみてもいいんじゃないでしょうか。ひぐれ屋の存続と、家族や従業員のために」
責めるのではなく、親身に寄り添うような彼の説得に、父は黙ってなにかを考えている。
気持ちが変わってほしいと願っていると、お父様が真剣な表情で説得に加わる。
「暮泉、昔のやり方を貫くのは時に賢明ではないこともある。宿が潰れてしまったら元も子もないぞ。俺たちに助けを求めるなら、昔のいざこざは水に流して手を貸してやろう」
「助けなどは必要ない。少なくとも、石動グループだけは願い下げだ」



