「センセ」



え…



久しぶりでもすぐにわかる

その声



「…」



彼を見たら

声が出なかった



「よかった
センセーいた」



ここに来てくれたことが嬉しかった



「おめでとう…
卒業、おめでとう

3年間、よく頑張ったね」



直接言えてよかった



「そんな顔しないでよ、センセー」



笑顔で言えてなかったかな?





「センセーもよく頑張ったね
3年経ったね…

オレみたいな生徒がいて大変だったでしょ
辞めないでよく頑張ったね」



「大変なんか…思ったことないよ」



「ホントに?
ならよかった

今日のセンセーのさ
その格好、スゲーかわいい」



「あ、袴?
着てみたかったの」



「いつものセンセーと違って
なんか照れるけど…
その髪も似合ってる」



そんなことを言われて

まだドキドキしてしまう



「でも、いつもの白衣も好きだった」



好きだった



その言葉にときめいてしまう



でも
もぉ過去形になてっる

もぉ思い出なんだよ