「お疲れ様、ななみさん、最近体調はいかが?」


『サキさん....
なんか最近、おもうようにならなくて 
            なんかしんどい....』


「ええ、そう....本当に疲れているわね

     こんなときに質問してごめんなさい」


『んん、いいの。話していたらなんか落ち着く。
     温かいコーヒー 今、お淹れするね』

「ありがとう どうかごゆっくり」


彼女はカップに手を伸ばして軽く拭き、
マシンから抽出されたコーヒーに僅かにお湯を
注ぎ、カップに静かに淹れていきます。

それはななみさんにしかできない所作で

茶室の空間のように ひとつの宇宙のなかの船に
いるかのように時が過ぎていきます。

わたしはこの瞬間を格別なひとときとして
存分にホットコーヒーを味わいます。
ななみさんにこころから御礼したいけど、
ここでは ありがとうございました 。

  と言って 終わるのが礼儀であり作法で
茶を濁すことはしたくはない。


「ななみさん、体調に気をつけてね?

わたしはあなたのこと応援しているわ

きっと何ごともうまくいくことを信じている」


『うん、ありがとう、サキさん......
来てくださってありがとう、
気をつけてお帰りください 』

「会えて良かった 
       鏡子ちゃんも頑張って!」

「おー、ありがとうサキ姉さん
        (一緒に応援頑張ろう)