眩しい。
「今寝てたよね?」
近くで店長の声が聞こえて、はっとする。
無意識に閉じていた瞼を慌てて開けると、店長は労るように目尻を下げた。
「おつかれ」
「朝になったから交代ね」
朝。
その言葉が不快に聞こえるのは、店長のせいでもバイトのせいでもない。
「…はい」
――夜が明けるたび、まだ子供のように落ち着かない
家に帰って布団に寝転び、未咲の写真を見返す。
どうすれば未咲に会える?
どうすればあの日に戻れる?
メッセージを開いても、あるのは俺の「ごめん」だけ。
未咲がよく聞いていた音楽をかけて目を閉じる。
『なに聞いてんの?』
『ん?聞いてみる?』
俺が隣にいるのに耳をふさぐから、イヤホンを片方うばった。
『らぶソングだよ』
『璃久徒思い浮かべながら聞いてんの』
可愛いことを言いながら笑う未咲にキスをする。
『…俺ここにいんのに』
未咲は映画を見るのが好きだった。
『映画みていい?』
『…うん』