「ちょっと…流石にもう起きないと」

まだ眠いのに、誰かが僕を揺り起こす。

眠い目を擦りながら起き上がると、松本先生が、

「泥のように眠ってたけど、もう時間も時間だから…」

日の長い季節なのに、外は既に薄暗くなり始めている。

「あ…それじゃ、ありがとうございました」

「気をつけて帰りなさいね」

僕は軽く一礼すると、保健室をあとにする。

結局、単に眠りこけただけで、エイラには会えなかった。

果たして、明日はどうだろうか。