それでもそんな君が好き

するとしいちゃんも近づいてきて、そのまま私の唇にふにっと当たった。
まさかの出来事に口を抑える。


「えっ、今、ちゅーしてくれた……!?」


そんなことをしてくれるとは思わず、テンションが上がってしまう。
もしかして自分が思っていたよりも、しいちゃんと仲良くなれていたのだろうか。

この気持ちを共有したくて桐谷くんの方を見る。
するとまた予想外なことに驚いた。

彼も一緒に喜んでくれているかと思えば、じとっとした目つきでこっちを見ていたのだ。


「え、ええっと……」
「そんな喜ばれたら嫉妬する」
「え?」


し、嫉妬?
言葉の意味はわかっても、彼がどういう意味で言っているのかがわからずはてなが浮かぶ。

いや、正直言うと少し期待してしまった。
だけどまさかと怖くなってふたをしてしまう。

だって間違っていたら恥ずかしいし惨めなだけだ。
でも……