それでもそんな君が好き

ふと顔を上げると、真っ暗な空の中、きらきらと星が瞬いているのが見える。

そういえば、桐谷くんの前で初めて泣いたときもこんな空だった。
あのときはまだ桐谷くんとは仲がよくなくて、自分のことも大嫌いだった。

だけどこのガレージで出会って、彼が気にかけてくれて、いつも真っすぐな言葉をくれたから。

だから変われた。
変わる勇気をもらえて、頑張ることができた。


「……桐谷くんとここで会えてよかったな」

「最初は絶望した顔してたけどな」

「あはは……だけど桐谷くんのおかげで、最近ちょっとずつ自分のこと好きになれてる気がするの。七瀬ちゃんたちにも自分のこと話せたし、お母さんを文化祭にも誘えたし……もう、いいこといっぱい、だよ」

「……ふーん」


たくさんありがとうを伝えたいのに、桐谷くんの反応はまたそっけない。
ちらりと表情を伺うと、なんだか嬉しそうで笑ってしまう。
これは照れているから、ということに勝手にしておこう。


「にゃー」


鳴き声がして振り向くと、しいちゃんはてくてくと歩いて私の膝に乗ってきた。
こんなことは初めてで感極まり、桐谷くんと目を合わせる。


「えっ、か、かわいい!」
「文化祭頑張ったから、ごほーびなんじゃねえの」
「え~っ、そうなのしいちゃん~!」


嬉しくて顔を近づける。