それでもそんな君が好き

「……ううん、私にとっては大事な話。聞いて、くれる?」


気づいたら声と手が震えていた。
文化祭のときみたいに激しく心臓が鳴っているわけではないけれど、それでも苦しいくらいに脈打っている。


言いたい。
言いたくない。
怖い。
怖くない。

相反する気持ちも全部本当で、嘘じゃない。


真剣な顔をしている3人を見たら余計に緊張したけれど、それでも私を知ってほしくて口を開いた。


「……私、ずっとみんなに嘘ついてたの」


それから全部話した。

本当の自分はネガティブで短気で臆病で、好かれるために偽っていたこと。

中学生のときのトラウマのこと。

好きな食べ物や趣味のこと。


怖くてずっとずっと隠していた。
だけどずっとずっとみんなに言いたかったこと。

途中何度も、どう言ったら好感を持ってもらえるか考えて、そしてやめる。

いきなり全部は無理だけれど、だけどできるだけありのままの気持ちを伝えた。