それでもそんな君が好き




「ただいまー」


家に帰って約1時間後。
ご飯を食べ終わってテレビを見ていると母が帰ってきた。


「いい匂いがする~。今日はオムライス? お母さんの分までありがとうね」


感謝の言葉を述べているのに、母は少し悲しそうな顔をする。

娘に作らせて申し訳ないとか、父親がいたらよかったのにとか、きっとそんなことを考えているんだろう。
そんなこといちいち気にしなくていいのに、気にされる方が辛いのに。

だけどそう思っていても私も何も言えない。
きっと、少し気まずいと思っているのも、距離があると思っているのも、我慢していると思っているのも、私だけじゃない。
母もだ。

いや、母の方がもっともっと感じているかもしれない。

私たちは親子なだけあって似ている。
そうかもしれないと察していても勇気がなくて言い出せない。

そうやって何年もたった。


だけど……
だけど、今日は。