♢
約束の放課後。
みんなに声をかけようとしたとき、あっちゃんがクラスに呼びかける。
「役ある人さ、できれば放課後残ってくれない? 一回読み合わせして、言いにくいところとかセリフ直したいんだよね」
「あ、そっか……」
「それ授業時間中じゃダメなの?」
「そりゃもちろんいいんだけどさ、練習できるならたくさんしときたいんだよね。やっぱりいい舞台にするには授業時間だけじゃ足りないし!」
たしかに、七瀬ちゃんの言うこともあっちゃんの言うこともわかる。
だけど今日はみんなに話をしたいと決めた大切な日だ。
でも練習することで、本番に失敗するリスクが少なくなるなら――
「んー……練習って大事だもんねえ」
「えっ! 瑠々がそういうこと言うの珍しくない!?」
「も~、からかわないでよお、ひまちゃん」
瑠々ちゃんは私に気を遣ってくれているみたいだ。
とても嬉しいけれど申し訳ない。
こういうときはやっぱり、みんなを誘った私自身がどうするか決めた方がいいだろう。
でもこういった場面で決断力や勇気に欠けてしまう。
「結衣、今日の話って今すぐ聞いたほうがいいやつ?」
「あ、ううん。そんな緊急を要する内容ではないの」
「そう。そしたら文化祭が終わったらにしない? その方が結衣もゆっくり話せるんじゃない」
七瀬ちゃんはやっぱりかっこいい。
みんなに気を配ったうえで、すぱっと決められる決断力もあるし、それを迷いなく相手に伝える勇気もある。
だけど彼女はきっと、それができるのが普通なのだ。
「……うん。じゃあそうさせてもらおうかな」
「それじゃ残ってくれるってこと!?」
「うん、よろしくお願いします」
「こちらこそー! じゃあじゃあ早速、1回読んでもらっていい?」
そうして始まった練習は、初日から完全下校時刻まで続いた。
約束の放課後。
みんなに声をかけようとしたとき、あっちゃんがクラスに呼びかける。
「役ある人さ、できれば放課後残ってくれない? 一回読み合わせして、言いにくいところとかセリフ直したいんだよね」
「あ、そっか……」
「それ授業時間中じゃダメなの?」
「そりゃもちろんいいんだけどさ、練習できるならたくさんしときたいんだよね。やっぱりいい舞台にするには授業時間だけじゃ足りないし!」
たしかに、七瀬ちゃんの言うこともあっちゃんの言うこともわかる。
だけど今日はみんなに話をしたいと決めた大切な日だ。
でも練習することで、本番に失敗するリスクが少なくなるなら――
「んー……練習って大事だもんねえ」
「えっ! 瑠々がそういうこと言うの珍しくない!?」
「も~、からかわないでよお、ひまちゃん」
瑠々ちゃんは私に気を遣ってくれているみたいだ。
とても嬉しいけれど申し訳ない。
こういうときはやっぱり、みんなを誘った私自身がどうするか決めた方がいいだろう。
でもこういった場面で決断力や勇気に欠けてしまう。
「結衣、今日の話って今すぐ聞いたほうがいいやつ?」
「あ、ううん。そんな緊急を要する内容ではないの」
「そう。そしたら文化祭が終わったらにしない? その方が結衣もゆっくり話せるんじゃない」
七瀬ちゃんはやっぱりかっこいい。
みんなに気を配ったうえで、すぱっと決められる決断力もあるし、それを迷いなく相手に伝える勇気もある。
だけど彼女はきっと、それができるのが普通なのだ。
「……うん。じゃあそうさせてもらおうかな」
「それじゃ残ってくれるってこと!?」
「うん、よろしくお願いします」
「こちらこそー! じゃあじゃあ早速、1回読んでもらっていい?」
そうして始まった練習は、初日から完全下校時刻まで続いた。



