『それでもノーマン様のお役に立ちたいのです』と、訴えますと。
皆様が折れてくださったのでした。


「仕方がないな
 お前がそこまで言うなら騎士科に入ればいい」

あきらめたようにお父様が仰いました。


「本当にそれでいいの?
 シャルちゃんは無理しているのではなくて?」

私の両手を握りしめて、ブライトンのおば様が
案じてくださいました。


「経営科はアクセルとディランもいた
 どんな事でも、2人を頼ってくれていい」

ブライトン伯爵家の嫡男アクセルお兄様と
税金関係の文官として王宮で働く次男のディランお兄様は、優秀な成績で領地経営科をご卒園されていました。
そのお二人を頼ってくれていいと、おじ様も仰ってくださいました。

領地に住んでおられるアクセルお兄様はこの場には来られてはいませんが、ディランお兄様は
ノーマン様のお隣にお座りになっていました。


「必要な選択授業科目、単位の取り方、先生方の
 出題傾向のクセ、何でも聞いてくれたらいい」

「ありがとうございます、ディランお兄様」