それから何年か過ぎ。
少女は美しい乙女になった。
立太子して正式に王太子となった婚約者は、
最近は将来の側近となる少年達に囲まれる事が
多くなり、ふたりでお茶をする機会は減ってきていた。
少年達の血筋は良く父親や伯父は権力者だった。
王立騎士団団長、宰相、大司教。
騎士団団長の息子は時々少女を見ていた。
異性が自分を見る視線に少女は慣れていたが、
その息子の視線はあの生意気な代理講師を思い出させて、少女を不快にした。
だが気にすることはない。
たかが王太子の側近だと少女は深く考えないようにした。
そして…5年ぶりに王宮に皇子が現れた。
隣国の皇帝陛下の名代だという。
彼の輝く金髪は短くなっていたが、変わらない
翠の瞳は少女をときめかせた。
隣国では兄の皇太子殿下が皇帝の地位を継いだので、彼は皇弟殿下と呼ばれていた。
5年前はまだ少年の面影を残していたが、大人になった皇弟殿下からは男性の色気が漏れて、多くのご夫人ご令嬢に囲まれていた。
少女は美しい乙女になった。
立太子して正式に王太子となった婚約者は、
最近は将来の側近となる少年達に囲まれる事が
多くなり、ふたりでお茶をする機会は減ってきていた。
少年達の血筋は良く父親や伯父は権力者だった。
王立騎士団団長、宰相、大司教。
騎士団団長の息子は時々少女を見ていた。
異性が自分を見る視線に少女は慣れていたが、
その息子の視線はあの生意気な代理講師を思い出させて、少女を不快にした。
だが気にすることはない。
たかが王太子の側近だと少女は深く考えないようにした。
そして…5年ぶりに王宮に皇子が現れた。
隣国の皇帝陛下の名代だという。
彼の輝く金髪は短くなっていたが、変わらない
翠の瞳は少女をときめかせた。
隣国では兄の皇太子殿下が皇帝の地位を継いだので、彼は皇弟殿下と呼ばれていた。
5年前はまだ少年の面影を残していたが、大人になった皇弟殿下からは男性の色気が漏れて、多くのご夫人ご令嬢に囲まれていた。



