午後2時のカフェオレモーニング


🍃7月18日


 凛空は荷物をまとめた。
今晩か、明日の朝一番で東京に帰る。仕事が入り、少しだけ早く帰らなくてはいけなくなった。

― 今晩ユリさんに話さなくては・・・


 ユリは告別式を終えて帰路に就いた。辛い2日間だった。
真理子は親友でもあるけど、妹みたいで、小さくてかわいくて・・・子供も出来たし、ユリが持っていないものをみな持っていた。真理子がうらやましかったんだと改めて思った。

― なんで私の愛する人は皆私のもとから去ってしまうの・・・

 真理子が亡くなったのはもちろんだけど、旦那さんや息子さん、真理子のご両親の顔を見ることが辛かった。それに、葬式は和樹の亡くなった時のことを思い出してしまう。

 あの日はクリスマスイブだった。なんとなく気になってイブなのに店を休み、朝から病院に行った。枕元でクリスマスの思い出をずっと話した。和樹は聞いているのかわからないけど、優しい顔をしていた。私は和樹の手を握り、サンタがいるなら・・・もう一度和樹の笑う顔が見たい・・・それが私の願い・・・と祈った。
 面会時間が終わる少し前に、握っている手に力を入れた。すると、わずかだけど和樹は私の手を握り返した。その後、スーッと力が抜けていき、息を引き取った・・・笑った顔は見られなかったけど、気持ちは届いた・・・そう想えた。
・・・あれからもう5年。

― 和樹・・・私、浮気しちゃいました。好きな人が出来てしまいました。でも、歳が離れすぎている。彼の将来を考えると決して結ばれてはいけない恋です。でも、ゴメンね。心が動いちゃった・・・