明日は朝から大忙し。
何せ私の結婚式なのです。
早く寝ようとした私を捕まえたのは、

①大叔母様のメアリー・ジェーン
 (自称63歳、恐らく5歳以上サバ読み)

②お母様のロレイン
 (43歳、気持ちは永遠の18歳)

③お姉様のアデライン
 (23歳、自称サバサバ系、婿養子調教中)

の、我がリーヴァイス伯爵家の3人娘?でした。

独身最後の夜よ!とことん飲みましょう!」と
①が言い、
「そうよそうよ、明日はお話し出来ないのよ」と②も頷いて、
「あんたに教えることがある」と
③に腕を掴まれて、
私は自分の部屋に連れ込まれたのです。

「早く寝ないと、お肌が~お肌が~」と、抵抗する私に

「大丈夫、明日はいつもより厚化粧だから」と
①が言って、②と③も頷きました。
こうなったら無駄な足掻きなので諦めましたが。

お父様は明日の花嫁が、自分の部屋に拉致されたことはご存じなのでしょうか?

①、もとい大叔母様は、普段はお嫁に行かれた子爵家のご領地に住んでいらっしゃるので、久しぶりの王都に興奮されて早寝するのがお気に召さないのです。

何故か私の部屋には、既にお酒のボトル数本と簡単なおつまみが用意されていました。
自分の部屋なのに、もう逃げ場はありません
……解せぬ。