「そうか?本当はもう気づいてるんじゃないか?」

シュウさん、鋭い……。

でも。

「好き……なんかじゃないもん」

ヤクザと恋に落ちるなんてありえない。

「花園、お前はまだまだガキだ。だからこそ、自分の心に素直になっていいんだぞ」

そりゃ、虎と比べればまだまだガキだよ。

だからこそ……。

「だからこそ……ガキの私が大人の虎を好きになるわけないんだよ」

って、なんで虎のこと好きみたいな感じになっちゃってんの。

「私誰のことも好きにならないし、虎にだって何の感情も持ってないもん」

「でも俺らから見た叶恋ちゃん、白銀組の中で一番虎に心開いてると思うけどなぁ〜」

「そんなことないもん」

虎との壁は保ってる。

知らないことたくさんあるけど、別に知りたいなんて思わないし。