こわれた私を拾ってくれたのは優しすぎる彼でした

葬儀のあと、明莉は姿を消した。

事務所も、友人も、誰も彼女の居場所を知らなかった。

楓は探した。

街を歩き、佑輔と明莉がよく行っていた場所を回り、
 カフェや公園を見て回った。

けれど、見つからなかった。

——明莉さん……どこに……

彼女の心が壊れていることは、楓にもわかっていた。

佑輔が亡くなったとき、
 明莉の表情は“魂が抜けたよう”だった。

あのまま一人にしてはいけなかった。

でも、どうすればいいのかもわからなかった。