「ちょっと、先輩。今の、私のファーストキスだったのに。こんな不意打ち……!」 私は、頬を膨らませる。 「そんなに怒らなくても良いじゃん。それじゃあ、もう1回やり直しね」 ──ちゅっ。 先ほどよりも少し長いキスのあと、私の唇から頬、耳、首筋と、先輩の唇が移動していく。 「……っ、ん」 「好きだよ、咲奈」 そうして再び私の唇に先輩のものが触れ、海里先輩からのキスは止まらない。 「せんぱ……っ。さっき言ってた悪いことっていうのは、もういいんですか?」