そして迎えた、体育祭当日。


抜けるような青空が広がっている。


私は、緊張からかクラスカラーである水色のハチマキを頭に巻きながらも、顔が強張ってしまう。


「絶対優勝するぞーっ!」

「おーっ!!」


開会式前。グラウンドでクラス全員で円陣を組み、気合を入れる。


私のクラスは運動部の人が多いからか、皆のやる気が凄い。


これは、絶対に失敗できないな。


そう考えたら、余計にプレッシャーを感じてしまい、私はお腹を手でおさえた。


開会式を終え、いよいよプログラムがスタートする。


私の最初の出番は、午前中の障害物競走なのだけど。


種目決めのときに感じた嫌な予感は、この日やはり的中してしまった。


「位置について、よーい……」


──パーン!


ピストルの発砲音とともに、私が出場する障害物競走がスタートした。


少し行ったところにあるハードルを何とか飛び越え、大きな網をくぐり抜けた私が、次の障害物へと向かって走り出したとき。


「……きゃっ!」


私は、他の生徒と接触して転んでしまった。