お昼過ぎになっても客足は途切れず、ようやく休憩に入れたのはランチの時間を過ぎてからだった。
「お疲れさま、リティリア」
「ダリアも、お疲れさま。すごく盛況だったね」
「そうね」
今日もダリアは、可愛らしい。
金色の髪を巻いて小さな小さなティアラを飾り、瞳の色とお揃いの淡い水色のドレスに身を包んだ彼女は、王子様を待つお姫様のようだ。
私は可愛いものを見たとき特有の幸せな気持ちで、バックヤードでパクリと新作のオープンサンドを口にした。
多くのテーマが遠い異国の国で、オーナーが見た景色を参考にしているという。
「もう少しゆっくり休んでね?」
「ありがとう」


