「……ここは」 ヒラリヒラリと葉私の周囲を飛び回る妖精が、金の粉を振りまく。 その数がとても多いから、まるで流星群の中に飛び込んでしまったみたいだ。 「――――騎士団長様、オーナー」 妖精たちは、興奮したように飛び回っている。 もしかしたら、妖精に愛される力を差し出そうとした私に怒っているのだろうか。 「ごめんね……。でも、本当に大切で」 騎士団長様のことが大好きで、オーナーはカフェフローラで私に居場所をくれた恩人だから。 「お願い。力を……。貸してくれないかな」