【書籍化・コミカライズ】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?


「……ここは」

 ヒラリヒラリと葉私の周囲を飛び回る妖精が、金の粉を振りまく。
 その数がとても多いから、まるで流星群の中に飛び込んでしまったみたいだ。

「――――騎士団長様、オーナー」

 妖精たちは、興奮したように飛び回っている。
 もしかしたら、妖精に愛される力を差し出そうとした私に怒っているのだろうか。

「ごめんね……。でも、本当に大切で」

 騎士団長様のことが大好きで、オーナーはカフェフローラで私に居場所をくれた恩人だから。

「お願い。力を……。貸してくれないかな」