【書籍化・コミカライズ】鬼騎士団長様がキュートな乙女系カフェに毎朝コーヒーを飲みに来ます。……平凡な私を溺愛しているからって、本気ですか?


 寝起きの目元をゴシゴシこすりながら起き上がった視線の先には、騎士団長様の頭の上で怒ったように飛び回る妖精。

 キラキラとこぼれ落ちる金色の粉は、惚れ薬や空を飛ぶための薬の原料になる。
 魔女様が見たら夢中になって魔法の小瓶に詰めるに違いない。

 その粉が、騎士団長様の頭に降り積もり、しばらくすると淡雪のように消えていく。

「……何故か、妖精が怒っている気がするのは気のせい? その割に仲がよさそうにも見えるし」

 騎士団長様が、何故か魔力を与えようとして、弾かれている。
 騎士団長様の銀色の魔力。
 私だったら、私の魔力よりもよほど欲しいけれど、妖精にとっては違うようだ。

「ん、起きたのか」
「アーサー様……」