「リティリアが望んだとおり、お揃いだ」
「えっ……」
すっかり、騎士団長様のお屋敷に住み着いてしまった私。
朝早くから仕事だという騎士団長様に合わせて、眠い目をこすりながら朝食の席に着く。
そんな言葉とともに私の目の前に差し出されたのは、大きなリボンが結ばれた、小さな箱だった。
促されて開けてみると、そこには淡いグリーンの宝石が小さく輝く日常使い出来そうな髪飾りが入っていた。
「えっと……」
チラリと見てみるけれど、騎士団長様がなにかを身につけている様子はない。
お揃いではないと思いながらも、その可愛らしい贈り物をそっと髪につける。
「ありがとうございます」
「ああ」
「……瞳の色」
「そう」
それは、少し意味が違います、と思わなくもなかったけれど、騎士団長様の可愛い贈り物が嬉しくて、おもわず笑顔になる。
「ありがとうございます!」
「その笑顔が見られただけで、贈った甲斐がある」
そのあとは、手早く食事をして、騎士団長様は出掛けていった。
玄関でその広い背中を見送りながら、いつの間に用意したのだろう、と首をかしげる。


