一緒にいると、否が応でも注目を浴びる。
だって人外の美貌なのだ、オーナーは。
「警備はよろしいのですか?」
「うん、俺の部下たちは優秀だからね」
魔術師たちの姿は、会場のどこにも見当たらない。魔法で気配を消しているのだろうか。
オーナーが使う魔法は、カフェフローラを彩る美しいものだ。
その他の時には、たいてい魔力のコントロールを失って、子ども姿だったり、周囲の時間を歪めてしまっているから、オーナーが魔術師団長だという実感が私にはあまり湧かない。
「それに、あまり魔法を使わないように、部下たちに止められているから調度いい」
「シルヴァ様……」
時空魔術を使う人間は、短命なことが多い。


