しかもいつも下ろしている髪を少し上げて、やはり白い魔術師の正装に身を包んでいるものだから、輝きに目が潰れそうだ。
「だが、おそらくヴィランド卿が、陛下に呼び出されたときが、危険だから」
「……よろしくお願いします」
「任せておいて」
二人の会話に、少し浮かれていたことを反省する。
なにかに巻き込まれてしまったら、確実に騎士団長様に迷惑をお掛けする。
「でも……」
魔力が不安定な状態のオーナーにも、迷惑を掛けたくない。だから、できる限り自衛しなければ。
決意をして握りこぶしを作った私の手が、不意に掴まれる。
「そんな仕草ひとつにも、酷く不安になるのは、俺が心配性過ぎるせいか?」
「へ?」
「いや、その不安は正しい。誰かが巻き込まれでもしたら、確実に無茶をするだろう」
「だろうな……。それに、この美しい瞳についても既に噂が広まってしまったようだ」


