あまり覚えていなかったことが教室に入ってから、璃亜の顔を見て思い出した。すべてを。僕は、約束していた。つらい思いを璃亜にさせてしまっていた。後悔しかない。璃亜は、昔と変わらずにかわいい。昔よりも、もっとかわいくなっている。もっと見ていたいけど、恥ずかしくて見られない。顔が赤くなっているのをほかの人に見られたとすると、とっても恥ずかしいからだ。先生が決めていた席は璃亜の隣。うれしくてたまらない。運命なのか。だんだん璃亜に近づいていくたびに、胸の鼓動が激しくなり、おさえられなくなる。まわりに聞こえていないのか、とても気になるがそれどころではない。約束、僕は、決して、やぶりたくない、やぶろうとなんて思っていなかったのに…。そんなとき僕はどうしていたのだろう…。あいまいな記憶。たどってみると、結びつくものは、『手紙』。そうだ、手紙で許してくれるかな…。許してくれるといいけど。恥ずかしくても、僕が悪かったことだから、どうしよもない。思いを伝える…か。