ここは…。寝ているから、保健室…?私、何しているの。体育だったよね。抜け出したの?!戻らなきゃ!!目を開けて立ち上がろうとすると…。グキッ!
「痛いっ!!」
思わず声が出てしまった。どうしよう。そうだ…。足をひねってしまったのかな…。
「璃亜!大丈夫か。動くな。」
「璃亜って…。ゆ…優里君?って、なんで二人なの。」
「保健室の先生、たまたま出張で。さっき、出て行ったよ。二人、嫌だった?あと、思わず名前で呼んでごめん。…泣いてる?」
「嫌じゃない。名前で呼んでくれるのがうれしくて…。涙が出てきちゃった…。優里、ありがとう。」
「…泣くなよな。僕が泣かせたみたい。やめてよ。」
優里のやさしさ、昔から変わってない。照れているし。話すのも楽しい。
「そういえば、優里、授業って行かなくていいの?」
「いいよ。璃亜のほうが大事だし。あと、保健室の先生が事情、話すからいいって。璃亜が目覚めていなかったから。心配で。」
「優里って、かっこいいよね。」
「何か言った?」
「ううん。何も。」
今のことは、絶対に、秘密。