「こう、なんて言うんでしょう、
 私には、夢がありまして、
 とても人様に、
 言えたようなものではないのですけれど、
 私は人で有りたい。
 人で有って、人に成って、人のまま、
 美しく死にたいのであります。
 どのタイミングが一番美しいのか、
 今の私には分かりません。
 突発的に死を感じる瞬間は、
 あまりにも惨めで不格好じゃないかと、
 そう思うのです。
 思い通りに美しく死にたい。
 そういう意味では、私にとって死とは、
 生きるための手段以外の何物でもないのです。
 死と隣合わせではなく、
 死を内面に秘めたまま、
 私は生きるために死を待っているのです。
 美しい死を。最後ぐらい。
 私の、私による、私の為の死を
 迎えたいと常々思っております。」