No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。

 「ちょ、七草!それはだめ言い過ぎ!」

 「どーせ、みくちー目当てでしょ?早く帰って」

 いや、違う違う!

 何で私目当てになるの!

 「うーん、じゃあ帰ろうかな」

 東野くんは、立つとマスクをずらした。

 帰るんだ・・・。

 マスク外したら整った容姿をしてることに気づいた。

 ペロ、と舌を見せて口角を上げた。

 舌ピ!

 舌ピしてる!

 いいなぁ・・・。

 「は・・・」

 「“うちゅう”覚えてない?」

 七草の戸惑いの声に目を細めて、東野くんは言った。