「むかつく」

 いつもより大きい七草の声がドア越しに聞こえた。





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 「蘭にぃ蘭にぃ!これ買って!」

 美紅が、目の前にあるアイスクリームを指さして言う。

 「は?自分で買ったらどうだ」

 「え〜、財布持ってないもん!」

 じゃあその鞄は何のために持っている。

 そう聞きたくなるが?

 「ねぇ〜買ってよ蘭にぃ!お願いっ!」
 
 「・・・・・・」

 「一生のお願い!」

 上目遣いで頼んでくる美紅は可愛いがすぎる。

 「・・・わかった」