No. 1イケボ歌い手の正体は高音美少女でした。

 side蘭

 「蘭にぃ・・・?」

 不思議そうに聞いてきた美紅。

 う、るさい・・・ッ。

 こんな、状況で。

 ふつうでいられるわけないだろ。

 美紅は、俺を抱きしめた手を緩めた。

 「ねぇ、どうしたの・・・?・・・ひゃっ・・・!?」

 逆に俺は強く美紅を抱きしめて、白い首筋に顔を埋めた。

 美紅にバレないよう、弱く首筋に噛みついた。

 あー、あっま・・・。

 「美紅・・・。俺以外にこんなことするなよ」

 そう言って、美紅を離すと部屋を出ていく。

 作業部屋に入ると、隆と七草がいた。