その男子と向き合う。

「柚希さん」

「はい」

「俺の事、男だと思ってるでしょ」

「へ?」

「俺、女」

「え、ぇぇえええ!!!」

「そんな驚くw」

「え、え、え、だって……ぇぇえええ!!!」

「驚き過ぎw」

その彼は、おかしくクスクスと笑う。

「でも、なんで……私に、カミングアウトを?」

「柚希さんに教えたかったんだ」

「え?」

「俺、柚希さんのことが気になってるって言うか好きなんだ。俺と、付き合ってくれないかな?」

男だと思っていた彼。

それが、私と同じ……女子。

いいじゃない〜!

それに、好みの女子!

もちろん、答えは……

「もちろんです!私でよければ!」

「そんな、かしこまらないでよ」


ここからが、その彼美凪くん(女子)と付き合うことになった。

だけど、美凪くんは女子の中で〝王子様〟という立場にいた。