メイドにしっかりとドレスの着付け、髪の毛の結い上げをして貰ったアイリーンは、とても借り着とは思えないほどに光り輝いていた。
ダイニングにアイリーンが姿を現すと、侯爵は叔父としてではなく、タリアレーナの外務大臣として、片膝をつき最敬礼をしてアイリーンに敬意を払った。
「アイリーン殿下、この様にして、我が屋敷にお招きし、お目にかかれますこと、誠に恐悦至極でございます」
アイリーンの手を取り、その甲に口付けする侯爵に、アイリーンは一国の王女として対応した。
「この度は、王太子殿下の事で大変ご心配をおかけいたしました。また、侯爵に真実を告げぬまま、王太子殿下を従兄弟のアストン伯爵家のジョージとして滞在させて戴いたが為に、結果的に侯爵を欺くようなことになってしまい、謝罪の言葉も見つかりません」
正装したアイリーンは、まさしくデロスの緋色の真珠と称えられる美しさと、姫巫女として神秘さを秘めていた。
「殿下、謝罪など、とんでもございません。宜しければ、このお話は明日にでも、王太子殿下を交えて別途、今後のことも踏まえてお話をさせていただけないでしょうか?」
「そうですね」
「是非、殿下に召し上がって戴きたいと思い、タリアレーナの特産品を集めさせていただきました。どうぞ、お席に・・・・・・」
侯爵に案内され、席に着いたアイリーンをじっと見つめる叔母のキャスリーンの視線にアイリーンは気がついた。
「叔母様、どうなさいまして?」
アイリーンの問いに、キャスリーンは涙を浮かべながらアイリーンのことを見つめていた。
「申し訳ございません殿下。ですが、まるで、亡くなったお姉様が。いえ、王妃様がいらっしゃるような・・・・・・。余りにも殿下が亡くなられた王妃様に瓜二つで・・・・・・」
キャスリーンは言うと、涙を拭った。その涙の理由が、ただ、亡くなった姉を慕うものではなく、アイリーンがパレマキリアのダリウス王子に嫁がなくてはならないことを意味していることをアイリーンは分かっていた。
「叔母上、せっかくのディナーが冷めてしまいますわ」
アイリーンの言葉に、キャスリーンは何とか笑顔を繕った。
普通ならば、ダイニングに使用人達が控えて次から次へと料理が運ばれてくるところだが、侯爵の外務大臣という役目柄、今夜のような極秘のディナーが催されるときは、使用人はすべて席を外し、家令のみがダイニングの隅に一人残り、主人からの合図に従って食事やドリンクのサービスの手配を行った。
とりあえず、ウィリアムの無事奪還を祝ってシャンパンで乾杯をした後、三人は豪華なタリアレーナの食材をフルに活用したディナーを堪能した。
ディナーの合間に、侯爵にデロスからの旅の話を聞かれたアイリーンは、カルヴァドスに教えて貰った話を盛り込みながら、客船での国外への脱出も陸路での国外脱出も困難だったので、それこそ直談判で貨物船に乗せて貰ったことを話して聞かせた。
ダイニングにアイリーンが姿を現すと、侯爵は叔父としてではなく、タリアレーナの外務大臣として、片膝をつき最敬礼をしてアイリーンに敬意を払った。
「アイリーン殿下、この様にして、我が屋敷にお招きし、お目にかかれますこと、誠に恐悦至極でございます」
アイリーンの手を取り、その甲に口付けする侯爵に、アイリーンは一国の王女として対応した。
「この度は、王太子殿下の事で大変ご心配をおかけいたしました。また、侯爵に真実を告げぬまま、王太子殿下を従兄弟のアストン伯爵家のジョージとして滞在させて戴いたが為に、結果的に侯爵を欺くようなことになってしまい、謝罪の言葉も見つかりません」
正装したアイリーンは、まさしくデロスの緋色の真珠と称えられる美しさと、姫巫女として神秘さを秘めていた。
「殿下、謝罪など、とんでもございません。宜しければ、このお話は明日にでも、王太子殿下を交えて別途、今後のことも踏まえてお話をさせていただけないでしょうか?」
「そうですね」
「是非、殿下に召し上がって戴きたいと思い、タリアレーナの特産品を集めさせていただきました。どうぞ、お席に・・・・・・」
侯爵に案内され、席に着いたアイリーンをじっと見つめる叔母のキャスリーンの視線にアイリーンは気がついた。
「叔母様、どうなさいまして?」
アイリーンの問いに、キャスリーンは涙を浮かべながらアイリーンのことを見つめていた。
「申し訳ございません殿下。ですが、まるで、亡くなったお姉様が。いえ、王妃様がいらっしゃるような・・・・・・。余りにも殿下が亡くなられた王妃様に瓜二つで・・・・・・」
キャスリーンは言うと、涙を拭った。その涙の理由が、ただ、亡くなった姉を慕うものではなく、アイリーンがパレマキリアのダリウス王子に嫁がなくてはならないことを意味していることをアイリーンは分かっていた。
「叔母上、せっかくのディナーが冷めてしまいますわ」
アイリーンの言葉に、キャスリーンは何とか笑顔を繕った。
普通ならば、ダイニングに使用人達が控えて次から次へと料理が運ばれてくるところだが、侯爵の外務大臣という役目柄、今夜のような極秘のディナーが催されるときは、使用人はすべて席を外し、家令のみがダイニングの隅に一人残り、主人からの合図に従って食事やドリンクのサービスの手配を行った。
とりあえず、ウィリアムの無事奪還を祝ってシャンパンで乾杯をした後、三人は豪華なタリアレーナの食材をフルに活用したディナーを堪能した。
ディナーの合間に、侯爵にデロスからの旅の話を聞かれたアイリーンは、カルヴァドスに教えて貰った話を盛り込みながら、客船での国外への脱出も陸路での国外脱出も困難だったので、それこそ直談判で貨物船に乗せて貰ったことを話して聞かせた。



