「父上はご達者か? この時期は、よくテラスで海を見ながらお茶をされていらっしゃったが・・・・・・」
食事を終えたウィリアムは、アイリーンに問いかけた。
「実は、お父様は風邪をこじらせた後、半年ほど前から心臓の具合が悪くて、ずっとお休みになっていらっしゃるのです」
この場で言うべきか悩みながらも、アイリーンは本当のことをウィリアムに伝えた。
「なっ!」
ウィリアムは声を上げてから、あわてて言葉を飲み込んだ。
「なぜ、手紙に書かなかった!」
それでも、ウィリアムは声を荒げずにいられなかった。
「お兄様にお知らせするか悩んでいるうちに、叔母上から、お兄様が行方不明だとご連絡があったのです」
アイリーンは茫然として、涙をながしながらアイゼンハイムとラフカディオを抱きしめた時のことを思い出しながら言った。
「なんということだ!」
ウィリアムは悔しげに拳を握ると、歯を食いしばって言葉を飲み込んだ。
「ところで、お兄様。先程のカトリーヌさんとは、どのようなご関係でいらっしゃるのですか?」
アイリーンはキャスリーンが心配していた駆け落ち説が間違いであることを理解はしていたが、一等航海士だったカルヴァドスの私室と変わらない小さな部屋にベッド一つと台所、大人が座るには少し小さめな細身の椅子と一人用にしか見えないテーブルの置かれた狭い部屋に三ヶ月、二人っきりで過ごしていたカトリーヌとウィリアムの間に何もなかったとは、正直アイリーンにも信じられなかった。
それは単なる女性の感でもあり、すべてを許しても良いと想える人と出逢い、大人になったアイリーンの洞察力によるものでもあった。
食事を終えたウィリアムは、アイリーンに問いかけた。
「実は、お父様は風邪をこじらせた後、半年ほど前から心臓の具合が悪くて、ずっとお休みになっていらっしゃるのです」
この場で言うべきか悩みながらも、アイリーンは本当のことをウィリアムに伝えた。
「なっ!」
ウィリアムは声を上げてから、あわてて言葉を飲み込んだ。
「なぜ、手紙に書かなかった!」
それでも、ウィリアムは声を荒げずにいられなかった。
「お兄様にお知らせするか悩んでいるうちに、叔母上から、お兄様が行方不明だとご連絡があったのです」
アイリーンは茫然として、涙をながしながらアイゼンハイムとラフカディオを抱きしめた時のことを思い出しながら言った。
「なんということだ!」
ウィリアムは悔しげに拳を握ると、歯を食いしばって言葉を飲み込んだ。
「ところで、お兄様。先程のカトリーヌさんとは、どのようなご関係でいらっしゃるのですか?」
アイリーンはキャスリーンが心配していた駆け落ち説が間違いであることを理解はしていたが、一等航海士だったカルヴァドスの私室と変わらない小さな部屋にベッド一つと台所、大人が座るには少し小さめな細身の椅子と一人用にしか見えないテーブルの置かれた狭い部屋に三ヶ月、二人っきりで過ごしていたカトリーヌとウィリアムの間に何もなかったとは、正直アイリーンにも信じられなかった。
それは単なる女性の感でもあり、すべてを許しても良いと想える人と出逢い、大人になったアイリーンの洞察力によるものでもあった。



