翌日の戦闘も熾烈を極めた。正面突破は無理と判断し、迂回したラインハルト小隊は待ち伏せしていた敵の罠にはまった。通り過ぎたあとに、最後尾の車両を破壊され、退路を断たれたうえで、今度は先頭車両が攻撃を受けた。小隊は前後を敵に挟まれてしまい動けなくなった。

 オットーはオットーで別方面から現れた敵のT34戦車小隊と交戦状態になりラインハルトに構う余裕などなくなった。あちこちで火の手が上がる。味方は総崩れだ。このクルスクの戦いでの敗北によりドイツは劣勢に転じることになる。