【完結】エレベーターに閉じ込められたら、恋に落ちました。



「よいっしょ……と」

 窓の拭き取り掃除をしようとした、その時だった。

「えっ?! きゃあっ……!?」

 お、落ちる……!!

 窓拭きをしている時、段差に足を取られてしまい、段差から落ちてしまった。

 その時ーーーー。

「危ない……!!」

 落ちる私を支えてくれた人がいたのだ。

「きゃっ!?」

 誰かにお姫様だっこをされているようで、無事だったようだ。

「大丈夫ですか、時枝さん?」

 ふと目を開けると、その人は橋本さんであった。

「……橋本、さん?」

 え、どうして橋本さんが……?

「どうやらご無事のようですね」

「あ、ありがとうございます……」

 橋本さんはやっぱり、怖い人……なのかな?
 
「おケガはありませんか」

「だ、大丈夫です!……すみません」

 でもその……。優しい?のかな?

「ここは段差があって危ないですから、無理にやらなくても大丈夫ですよ」

「は、はい……」

 お、怒られた……かな?

「おケガがなくて何よりです。 気をつけてください、時枝さん」

「はい。……助けてくださって、ありがとうございました」