きっと私が病気になってせいぜいしただろうな。 ただ私はそう簡単に引き下がらない。 いや、させないから____ 満月の夜。 私はこの城を出るんだ。 なーに、夜だけよ。 誰もきずきやしない。 誰も私のこと大切に思ってないから。 横から小さな視線を感じる。 「ハリボー君大丈夫よ。ちょっとお出かけするだ け」 私が唯一本音を言えるハリネズミ君。 「バレなきゃいいの」