幸せそうだけど、時々寂しそうに笑う。

 その理由は、多分・・・・・・。

 「白乃。これいる?」

 実李がいつもより数倍明るい声で、言ってきた。

 実李の手にある物を見て、私は目を輝かせる。

 「欲しい・・・。頂戴・・・!」

 ポップキャンディ・・・!!

 私が一番好きなお菓子。

 手を伸ばす。

 けど、ヒョイっと上に上げられてしまう。

 卑怯・・・。

 私の身長と、実李の身長差は、20㎝ぐらい。

 実李の手に届くはずがないのに。