ーーパチンッ!

乾いた音が空き教室に、確かに響く。

けど、あたしはなぜか体のどこにも痛みを感じなかった。

「春亜、大丈夫か?」




「へっ……、睦月!?」

あたしは、突然現れた睦月の姿にびっくりする。

それは、華宮先生も同じだったようで、あきらかに目を泳がせていた。

口を開いて、あたしは聞く。




「なんで、ここにいるってわかったの?」

「2人がこの空き教室に入っていくのが見えて、なんかヤバそうだなって思ってさ。だから用事を早く済ませて、助けにきた。春亜が心配だったから」