あたしは、ルンルン気分で鞄に荷物を詰めていた。

いつもと変わらない放課後なんだけれど。

でも、また睦月と会えると思うと、嬉しいのは確かだ。

実は、睦月とたっぷりイチャついた、今日のお昼休み。




睦月から、『放課後、また会いに来て』と言われたのだ。

「春亜、凄くご機嫌だね?」

鞄を肩にかけた桂弥が、あたしに声をかける。




「えっ! どうしてわかるのっ!?」

危うく手に持っていた、ペンケースを落としてしまいそうになる。

「あははっ! だって春亜、授業終わってからずっとニタニタしてるんだもん」