先生も、いつのまにか隣に立って外を眺めていた。

「あ、あの睦月?」

「ん?」

「あたしーー、睦月と今ここでキスしたい」




「あー、確か桜色の空を眺めてキスした男女は結ばれるって話?」

「そ、それもあるけど」

「けど?」

木乃先生はきょとんとした態度で尋ねる。




「睦月と、なんだか無性にキスしたいの」

すると、あたしの顎をくいっと先生は自分の方へ向けた。

「いいけど、でも俺、今そんなこと春亜にしたら止められなくなりそうなんだけど」