「あの、桂弥……、」 「ん? なあに?」 あたしは思い切って口を開く。 「お、おかしなウワサとか……、な、なにか流れてない……?」 すると、桂弥は目を丸くした。 「へ? ウワサ? 誰とかって人が、クラスのイケメン君と付き合い始めたとか?」 「う、ううん! わ、分からないならそれでいいの!!」 教室に桂弥と2人で入ったけど、あたしを気にする人は誰一人としていなかった。 ハテナマークを頭に浮かべながら、自席に着く。