「どうせ先生にとって、あたしはただの遊び目的で近づいた女子生徒なんでしょ!?」 あまりの苛立ちに、あたしは事務机の端をガンッ! と蹴る。 「雛野ちゃん、落ち着いて! 君は勘違いしてるよ!」 「先生なんて、睦月なんて大っ嫌い……っ!!」 そう捨てゼリフを吐いて、あたしは保健室を飛び出した。 誰もいない廊下を走って走って……。 ガランとした自分の教室で散々泣いたあと、あたしは重い足取りで帰宅した。