あたしは曲がり角から、そろりと顔を出した。 えっ……!? 数メートル先にいたのはーー。 木乃先生と、華宮先生の2人。 華宮先生は、それはそれは怒りに満ちた顔をしている。 「木乃先生!? 何度もこの私が言っているのに、なぜ耳を貸さないの!?」 「え~、これでも結構、僕なりに努力してるんですよ~?」 「女子生徒をたぶらかす癖を、完全にやめてくださいと忠告してるんです!!」 ……え? た、たぶらかす……?