あたしは、何食わぬ顔で教室に戻った。

ギリギリで間に合った、5限目の授業の時間。

午後の授業はもちろん全く耳に入らなくて。




桂弥には「様子変だよ?」と言われたけどーー。

あたしは相変わらず彼女の前では、笑ってやり過ごすしかなかった。

「はぁ~……」

家に帰って、真っ先に自分の部屋のベッドにダイブする。




鞄を放り投げて、制服のままで。

まさか、まさかまさかまさか。

木乃先生とキスしちゃうなんて!

小説とかでは先生と生徒の恋は、よくある話だ。