次の日の朝。 ホームルームが終わったあと。 桂弥となんとなくお喋りがしたくて、あたしは後ろの教室の戸から、ひょこっと顔をだした。 あ! いたいた! 廊下の隅で、他の女子と笑い合っている桂弥。 あたしもその輪に入りたくて。 駆け寄ろうとした時ーー。 ドンッ! 横方向から来た人に気づかずに、軽くぶつかってしまった。 「あ、ご、ごめんなさい!!」 あたしは慌てて頭を下げる。 すると、冷たくて感情の無い声が降ってきた。