「しょうがない。
私、海堂君に聞きに行ってくる」
勢い良く立ち上がった美月。
突然、飛び出した男の名前に
え? え?
膨大な不安が、俺の心に広がっていく。
そいつって……
同じクラスの
海堂響??
なぜ今
サッカー部のエースの名前が出てきた?
焦る俺。
もしや……
最悪な疑惑が、俺の脳内をグルグル回る。
「なんで海堂に、聞きに行くわけ?」
「私のペンね、海堂君のと色違いなの」
なな……なんだそれ。
全く気づかなかった。
ていうか……お揃い?
二人で一緒に買いに行ったとか?
「海堂君のは水色なんだ」
それでいて、美月のは桜色だろ?
もしかしてお前たち
学校の奴らに内緒で、付き合ってる??



