破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜

「もしそうだとしたらら、私はランスロットに、心変わりされないように頑張ることにする。もし、それで彼に未来で捨てられるなら、何の後悔がないと思うくらいに。そうしたら……きっと次も、良い恋が出来ると思うの」

「絶対に、捨てませんよ」

 背後から出し抜けに聞こえたランスロットの声に、ラウィーニアはふふっと私に微笑んで片手を振って先に進んで行った。

「ランスロット。お疲れ様。さっき、確かに凄く格好良かったけど……なんか、圧倒的に強過ぎて、あの人がちょっと可哀想になった」

 先ほどの呆気ないとも言える戦闘の幕切れに対して、私は素直な感想を言った。

「どうして。僕が、ディアーヌを捨てる事になるんですか」

 無表情だけど、ランスロットは静かに怒っている。短い付き合いの私にも、わかりにくい彼の感情が理解出来るようになってきた。

 こうして、少しずつだけど彼をだんだんと知っていくのかもしれない。

「……グウィネスは、過去を後悔してた。自分は頑張らないといけないところで頑張らなかったって。どういうこと?」

 ランスロットは、私の疑問を聞いて大きく息をついた。