破れた恋に、火をつけて。〜元彼とライバルな氷の騎士が「誰よりも、貴女のことを愛している」と傷心の私に付け込んでくる〜

「クレメントと別れた直後に、彼と別れたお城の庭園で」

 ラウィーニアは的確に彼女が知りたがった疑問に答えた私に対し、少し考えた様子の後でこう言った。

「ではランスロットとお試しでも良いから、付き合ったら良いのではないかしら。美形でも名高い氷の騎士は、次期王宮騎士団副団長候補でもあるし……それに、コンスタンスのお気に入りよ。絶対に出世するでしょうね。求婚相手としては、願ってもない好条件ばかりよ。後、大事なのは彼と実際話して、ディアーヌと性格が合うかどうかでしょう? その他に、何を考えることがあるの?」

 ちなみに我が国の王太子のお名前は、コンスタンス様。王子様という身分を持つ人に対して勝手に抱いてしまう期待を裏切らない金髪碧眼の美男子だ。

 ラウィーニアは、彼の唯一の婚約者になり幼馴染で気心も知れている。その彼女がそう言うのなら、間違いない情報だ。

 氷の騎士ランスロットって、王太子のお気に入りでもあったんだ。クレメント……彼とライバルとは言われているものの、その時点で負けていない? ううん。別れてしまった私は、彼とはもう無関係なんだけど。