――20分後。私は(そら)くんと駅のホームで並んでいた。

 ここが(そら)くんがいつも並んでる駅…。
 綺麗……。

 先週まではいつも、毎朝5時起き。
 歯磨き等準備。
 朝ご飯作る。
 ぼっち飯。
 通学電車で一時間。
 その内の一区間(そら)くんだったのに。

 今日は7時30分起き。
 (そら)くんと歯磨き。
 (そら)くんと朝ご飯作る。
 2人飯。

 そして今は……。

 私はチラッと隣の制服を着崩した(そら)くんを見る。

 もう立ってるだけでかっこいい。

「ねぇ、見て。紫髪イケメンの隣の子」
「わ、髪ボサボサぁ~笑」

 う、後ろからJK達の声が…。
 しかも2列のはずなのに、1人はみ出してるし…。

 私は自分の髪に触れる。

 ボサ髪は変えられないけど、跳ねてないかな、大丈夫かな…。

 電車が私達の列の前に停車した。

 扉が開く。

 え?

 (そら)くんは私の肩を抱き寄せた。